やっぱ相当難しいの・・・??
この記事の内容
公認会計士試験の『合格率』を、過去15年分のデータとともに解説
こんな方向け
- 「公認会計士」に興味がある
- 公認会計士試験に挑戦しようか迷っている
- 実際の『合格率』がどれくらいなのか気になる
結果、一念発起して退社。勉強に専念して合格。現在独立してます。
この記事の結論
- 15年間の全体の平均合格率は11.2%
- 【重要】公表されてる『全体の合格率』より、1次・2次試験ごとの合格率を参考にすべき
目次
では、解説していきます。
公認会計士試験の難易度
三大難関国家試験の1つ
公認会計士試験は、『医者・弁護士・会計士』と呼ばれる日本の最難関国家試験の1つです。合格するためには2年~3年の勉強が必要と一般的には言われます。
科目でいうと、6科目を勉強していく必要があり、どの科目もその後の仕事で活かしていくものばかりです。
科目
公認会計士試験に合格後は、クライアントからは『常にプロフェッショナル』な成果・返答を求められます。よって、公認会計士試験自体がプロフェッショナルとしての素質を磨く試験になるため、難易度が高い試験となってます。
会社の『数字』を預かるだけじゃなく、実は『株式市場の安全な取引』という非常に重要かつ影響が広範にわたる任務も、会計士が支えてます。
・・・では「合格率」について、受験者の数から順番にグラフでみていきましょう。
公認会計士試験の受験者数の推移
まずは、「毎年のどれくらいの方が公認会計士試験に挑戦しているか(=受験者数)」を確認しましょう。
過去15年の受験者数の推移
15年間の平均=16,260人 / 年間
あります。現行の公認会計士試験制度は、2006年以前と以降で大きく異なります。
よって、2006年からのデータは現在でも参考になるので、15年間の平均を出す意味はあります。
2015年に"受験者数の落ち込み"が底をついてからは、わずかではありますが、直近の2020年試験まで右肩上がりで増加してます。
公認会計士試験の合格率の推移
では、いよいよ「毎年どれくらいの方が公認会計士試験に合格しているか(=合格率)」を確認しましょう。
過去15年の『全体の合格率』の推移
15年間の平均=11.2%
この『合格率』は、『全体の合格率』を表しており、試験の主催者である<公認会計士・監査審査会>が毎年公表しているデータです。
2014年から直近2020年まで、合格率はだいたい10%程度の水準で推移してます。
重要ポイント
『全体の合格率』はただの参考程度にすべき
・・・重要なのは、1次試験・2次試験ごとの合格率を意識すること
なぜ「全体の合格率」は参考程度?
公認会計士試験は、1次試験に合格するとその後3回まで2次試験を受験することができるので、公認会計士試験に願書を提出する方(=受験者)は、初挑戦の方もいれば、そうでない方もいます。
これらを上手く調整した上で(=名寄せ集計した上で)「合格率」を公表しているのですが、一発合格してる方も、何回かチャレンジしてやっと合格できた方も、ごちゃまぜでの数値ということです。
(※二重で出しているわけではないので、データ自体はあくまで信頼できます。)
・・なので、「全体の合格率」はあくまで参考程度でいいデータです。
むしろ、公認会計士試験は「まず1次試験」に合格しない限り、2次試験には受験できません(※ただし免除制度はあります)。
・・・よって、「1次試験の合格率は?」「2次試験の合格率は?」と分けて考えることが重要です。
ちょっと重要なこと
「全体の合格率」より「1次試験・2次試験ごとの合格率」を意識することが重要
短答(1次試験)の合格率の推移
過去15年の『短答(1次試験)の合格率』の推移
どうやってみればいいの??
1次試験は、年に2回ありますが、2010年以前は年に1回でした。
よって、上のグラフでは、2010年から(オレンジのグラフとして)1次試験の合格率が「2回分」表示されています。
15年間の平均合格率=13.6%
・1回目の短答の15年間平均合格率=16.1%
・2回目の短答の15年間平均合格率=10.3%
補足説明
2006年の合格率をもう一度みて頂くと「31.5%」と断トツで高水準ですが、現行の公認会計士試験制度になった1発目の試験が、2006年試験です。なので、これは「異常値」として参考にしなくてOKです。
論文(2次試験)の合格率の推移
過去15年の『論文(2次試験)の合格率』の推移
15年間の平均=36.6%
合格率に対する『考え方』
ここまでで、「全体の合格率」より「1次試験・2次試験ごとの合格率」を意識することが重要だといいました。
・全体の合格率=11.2%
・1次試験の合格率=13.6%
・2次試験の合格率=36.6%
「1次試験・2次試験の合格率」のイメージ
公認会計士試験は、1次試験は「誰でも」受験できます。(正確には、2006年からそのような試験制度に変更された。以前は受験制限があった。)
そしてマークシート方式であり、受験料は2万円弱です。
・・・ということは、何年も勉強に専念してきた方以外にも、受験してみる方はいるということです。
なので、予備校に通って人生をかけて試験に挑んでる中で、上位13.6%に入らないと合格しない・・・という水準よりかは、現実的にはもう少し、ハードルは低くくなります。
とはいえ、1次試験は勿論厳しく狭き関門であることに変わりません。
そして、2次試験ですが、15年間の平均合格率が「36.6%」と一見すると高いですが「3~4割が受かるのか・・・」と楽観視することは絶対にNGです。
1次試験を突破してきた方の中で、上位3~4割に入る必要があります。また、その年だけでなく、昨年以前に残念ながら不合格となった「過年度組み」もいます。
・・このように「本気ではない方が一人もいない」中での上位争いなので、2次試験の合格率の高さに楽観視することは禁物です。
では、ポイントは・・??
狭き門を突破するポイントをあえて挙げるとするならば2点。
(1)予備校テキストの「重要性」を必ず意識する
(2)苦手科目を絶対に作らない
・・・ポイントを挙げるのは、「100人100通りの勉強方法がる」ので難しいですが、この2点は「私が1回目の2次試験に不合格となった際に、特に強く意識したこと」です。
まとめ
・全体の合格率=11.2%
・1次試験の合格率=13.6%
1回目の短答の15年間平均合格率=16.1%
2回目の短答の15年間平均合格率=10.3%
・2次試験の合格率=36.6%
狭き門を突破するポイントをあえて挙げるとするならば2点。
(1)予備校テキストの「重要性」を必ず意識する
(2)苦手科目を絶対に作らない
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